#1 「チーズはどこへ消えた?」を解説

記念すべき最初の投稿は、世界的な名著でお馴染みの
スペンサー・ジョンソン著「チーズはどこへ消えた」を解説します。
この解説はネタバレを含みますので、嫌な方はブラウザバック推奨です。

今回の内容は下記になります。
1.本の結論
2.要約
3.所感


1.本の結論

この本はかなり短編であっという間に読了できますが、その分量に対して得られる学びが多く、とても密度の濃い濃縮本となっているため、これだけ世界中で読まれているのだと分かりました。そんな、この本の結論をまとめました。

・チーズとは何か
→自分の中での成功(例:富、社会的な地位、一度手にした安定)

・周りの状況、外部の環境は常に変化する。そのため、現状維持だけしていては、やがてチーズは無くなるか腐っていく。じゃあどうすればいいのか?
→自分も常に変化する。外部環境に対応できるように。そのために、周辺の小さな変化に注意を向け、変化を予期すること。変化が起きた後にそれを認められなければ、それは時間の浪費となる。

・変化に対応するには
→物事を簡潔に捉えて、柔軟に素早く動くこと。そして問題を複雑にしすぎないこと。その際にリスクばかり考えて冷静さを失わないこと。
繰り返しになるが小さな変化に気づき、その後に訪れる大きな変化に備えること。
変化に早く適応すること。遅くなればなるほど適応するのは困難になる。
最大の障害は自分の中にあると知り、自分が変わらなければ好転しないと認識すること。

・最も大事なこと
→常に新しいチーズはどこかにある。そして恐怖を乗り越えて冒険を楽しむなら報いはある。
主人公の学びの中で最も大事と認識していた内容が上記になる。

2.要約

・冒頭
アメリカのある高校のちょっとした同窓会、仲の良い友人同士の集まりでのこと。皆働き始め色んな悩みを抱えここ数年で悩んでいることをディスカッションしていた。
そんな中とある一人が、最近面白い物語を聞いて、それによって人生がちょっと好転したと打ち明けた。周りの仲間もその物語に興味をもったので、そのまま語りだし、チーズはどこへ消えた?のストーリーが始まる。

・物語の内容
登場人物は4人で、そのうち小人Aが主人公で、この小人目線で話が進んでいく。
小人Aは最終的に新しいチーズを見つけ、そこから得た体験談ベースで学びを共有していく。

登場人物
小人A(主人公)
小人Bとペアになって、チーズを探しに毎日出かけていた。
ある日チーズが大量に置かれているチーズステーション見つけ、小人Bやほかの仲間とともにそのステーションに胡坐をかく日々を過ごす。やがてステーションの状況が変化し、チーズは消える。
居心地が良かったステーションに執着し、新しいチーズを探すことが出来なかったが、その状態を続けていると衰弱していった。その愚かな状況をなんとか自身でメタ認知し、そのステーションを動こうととしない小人Bを置いて、新しいチーズ探しに出かける。冒険の果てに、ネズミA、Bが既に見つけていた別のステーションでネズミらと合流し新たなチーズを得る。その中で得た学びを読者に共有してくれる。

小人B
小人Aのチーズ探し仲間である。小人Aとともにチーズステーションを見つけるが、チーズが消えた後にその現実が受け入れられず、なぜチーズが消えたかを分析するようになる。その執着によって新たなステーションを探すことはしなかった。彼がどうなかったかは不明。

ネズミA
ネズミB

ペアでチーズ探しを行う。動物特有の本能的なチーズ探しで冒険を進める。小人の見つけたステーションで安住することなく、新たなステーション探しに邁進し、さらに迷路の奥のステーションに到達する。彼らは単純だが、本能的な勘でステーションの変化にいち早く気づいた。

・ディスカッション
物語を話し終えると同窓会メンバーのディスカッションパートが入り、本の内容は終了する。


3.所感と学びの実践について
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この本を読んだ感想としては、こんなに薄いのに、人生を幸福に生きるためのエッセンスが凝縮されているように感じました。本の中でも書かれていますが、この話を聞いたとて、解釈の仕方は様々あり、響かない人は一定数いるとは思います。読者のこれまでの人生経験と、物語がどこまでリンクするかで、学びの量も段違いで変わってくるかと想像しています。そういう意味では高齢になればなるほど刺さる内容ではあるかと思いますが、若いうちに読んでおいた方が人生の影響も大きいという、誰にお勧めするか難しいところではあります。結論としては、若くから社会に出て働いているような、人生経験豊富な若者は読んでみることをお勧めします。

あなたにとってのチーズは何でしょうか?

                                       多本読造




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