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「毎日忙しいのに、なぜか成果が出ていない気がする」
「上司から”段取りが悪い”と言われるけれど、何を直せばいいのか分からない」
「やることリストが終わらないまま、1日が終わっていく」
こんにちは、多本読造です。
社会人になって数年たつと、任される仕事が一気に増えます。ところが「段取り」のやり方は、誰も体系的に教えてくれません。なんとなく先輩のやり方を真似して、なんとなく忙しい毎日を過ごしている。20代・30代の多くの人が、そんな状態にいるのではないでしょうか。
今回は鳥原隆志著『トップ1%が大切にしている仕事の超キホン 一生使える「段取り」の教科書』を解説します。奇をてらったテクニックではなく、仕事の基本を再確認させてくれる一冊です。
こんな人におすすめ
- 毎日やることに追われて、気づいたら1日が終わっている
- 「段取りが悪い」と言われるが、何を直せばいいか分からない
- 後輩ができて、自分の仕事のやり方を見直したい
この記事でわかること
- 本書が伝える段取りの本質3つ
- 業務を4象限で整理する考え方
- 明日から使える段取りの実践ステップ
- この本が向いている人・向いていない人
本書の結論:3つの核心メッセージ
本書全体を通じて伝えているメッセージは、次の3点に集約されます。
- 重要度の低い仕事は「しない」と決め、重要な仕事にリソースを集中させる
- 優先度は低いが重要度の高い仕事は「投資」と捉え、先にスケジュールを確保して進める
- 仕事の全体像を常に意識し、ゴールから逆算して動く
どれも聞いたことがあるかもしれません。でも、この3つを毎日できている人は、ほとんどいないはずです。ひとつずつ見ていきましょう。
1. 重要な仕事だけに集中する
段取りとは、突き詰めれば「無駄取り」です。不要な業務を可能な限り排除し、そこで生まれた時間を重要な仕事に充てる。これが段取りの本質だと本書は説きます。
ここで登場するのがパレートの法則(8:2の法則)です。業務の8割は重要ではなく、残り2割の仕事が成果の大半を生み出している。だからこそ、その2割に集中することが最大のレバレッジになります。
若手ほど「全部やろう」としてしまう
社会人になったばかりの頃は、頼まれた仕事をすべて全力でこなそうとしがちです。真面目な人ほど、この傾向が強くなります。
でも、すべてを100点でやろうとすると、本当に大事な仕事に使える時間がなくなります。「この仕事は60点で十分」「これはそもそもやらなくていい」と判断することも、立派な段取りのひとつです。
迷ったときは、上司に「この仕事の優先度はどのくらいですか?」と聞いてみてください。それだけで、ムダな作業はかなり減らせます。
2. 業務を4象限で整理する
本書では業務を「優先度」と「重要度」の2軸で4つに分類しています。
| 重要度:高 | 重要度:低 | |
|---|---|---|
| 優先度:高 | A象限(今すぐやる) | C象限(できれば減らす) |
| 優先度:低 | B象限(先回りして進める) | D象限(やらない) |
本書が特に重視するのがB象限の仕事です。今すぐ対応する必要はないが、放置すれば将来のA象限(緊急+重要)になってしまう仕事のことです。先手を打って少しずつ進めておくことで、将来の火消し対応を減らせます。
B象限の仕事の具体例
- 部下・後輩の育成
- 予測されるリスクへの予防策
- 有益な人間関係の構築
- 設備・環境のメンテナンス
- 業務の効率化・仕組みづくり(個人的に最も共感したポイント)
- 将来の計画策定・新しい飯のタネ探し
B象限の時間を確保するコツはシンプルです。先にカレンダーを押さえること。「時間が空いたらやろう」では永遠に着手できません。
20〜30代にとってのB象限は「自己投資」
キャリアの視点で見ると、B象限には「スキルを身につける」「資格の勉強をする」「新しいツールを試す」といった自己投資も入ります。
最近でいえば、ChatGPTやClaudeのような生成AIを仕事に取り入れることも、典型的なB象限の仕事です。今日やらなくても困りません。でも、1年後に使いこなしている人と、まったく触っていない人では、仕事のスピードに大きな差がつきます。
3. ゴールから逆算して動く
どれだけ速く・丁寧に仕事を積み上げても、目的がズレていれば意味がありません。
「この仕事の目的は何か?」「求められているアウトプットは何か?」。この問いをスタート地点に置き、ゴールから逆算して動くことが本書の最後のメッセージです。
段取りの前提として、そもそも何のためにやるかを明確にする。言われてみれば当たり前ですが、忙しい日常の中で見失いがちな視点です。
仕事を受けたときに確認したい3つの質問
本書の考え方をもとに、仕事を頼まれたときに確認しておきたいことを整理しました。
- この仕事は何のためにやるのか(目的)
- 最終的にどんな形で、いつまでに必要か(アウトプットと期限)
- どのくらいの完成度が求められているか(品質の基準)
この3つを最初に確認するだけで、「頑張って作ったのに、求められていたものと違った」というやり直しを大きく減らせます。
今日からできる1つのこと
明日の朝、仕事を始める前に5分だけ時間をとって、今週のやることリストを4象限に振り分けてみてください。
そして、B象限の仕事を1つだけ選び、今週のカレンダーに30分の予定として入れてください。それだけで、「忙しいだけの毎日」から一歩抜け出せます。
所感:こんな人にお勧め
本書は目新しいテクニックを期待する方には物足りないかもしれません。内容の多くは「知っている」と感じるものです。
ただ、「知っている」と「できている」は別物です。本書の価値は、基本的なことを改めて言語化し、行動レベルに落とし込む手助けをしてくれる点にあります。
| お勧めできる人 | 物足りなく感じるかもしれない人 |
|---|---|
| 新卒・若手社会人 | 段取り本を複数読んだことがある人 |
| 仕事の基本を見直したい人 | 新しいフレームワークを求めている人 |
| 「なんとなく忙しい」状態から抜け出したい人 | 上級者向けの実践的テクニックを探している人 |
あなたの業務リストを眺めてみてください。B象限の仕事、後回しにしていませんか?
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